ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲第一楽章 アレグロ・マ・ノン・トロッポ(アレグロだが, 余り 速すぎないように)全体は管弦楽による提示部、ソロを加えた提示部、展開部、再現部、終結部という典型的な古典的協奏曲のソナタ形式になっています。曲当てクイズのような聴き方ができ、ご家族の団欒のひとときを演出するのにも、お子様の音楽教育にも最適かと思われます。
この旋律の出だしはドミソの単純な分散和音にリズムを付けただけなのですが、これがこのように軽快に動く立派な旋律になるところはベートーベンらしいところです。ここでは二つの主題を対立した性格にはせず、統一感のある印象を与えます。ただ、全体のバランスを考えれば、テンポや奏法はパールマンの演奏通りの方が良いかもしれませんね。
カデンツァと言うのは独奏者が文字通り一人で好きに演奏していい部分で、昔は10分も20分も演奏した奴もいたらしい。冒頭の神秘性とは対照的で力強さが印象的です。当時の新聞批評では「この曲はその独創性と多くの美しい旋律をもって非常な喝采で迎えられた。同じコンビでブラームスのヴァイオリン協奏曲と二重協奏曲も録音していますが、こちらの方もシェリングの丁寧でふくよかな音の響きを堪能させてくれる演奏です。